建物構造の違いと特徴
テナントを探す際に建物構造の欄を気にされたことはありますでしょうか?
木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造など様々な構造があり、そのそれぞれにメリットやデメリットがあります。
まず始めにアパートやマンションで使用されている材料は主に8種類あります。
・木造(W造)
・軽量鉄骨造(S造)
・重量鉄骨造(S造)
・鉄筋コンクリート造(RC造)
・鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
・アルミ造(AL造)
・コンクリート充填鋼管構造(CFT造)
・コンクリートブロック造(CB造)
以上の8つの構造を上げることができます。
その中でも、賃貸物件で見かける建築構造は、「木造・鉄骨造・RC造・SRC造」の4種類が多いかと思います。
今回はそれぞれの特徴を紹介していこうと思います。
◎木造(W造)
木造はその名の通り、主要部分を木材で作った構造のことです。
木材自体のコストが低いので、比較的コストを抑えた建築が可能です。
木材は水分を吸収すると膨らみ、乾燥すれば水を発散して縮みます。
湿気が多い日本に適しているため、主要な住宅構造となっています。
日本の8割の建物が木造と言われています。
しかし、耐久性で他の構造より弱い面があります。
木造住宅の法定耐用年数は22年程度で、湿気対策やこまめなメンテナンスによって、耐用年数にも変化が生じます。
◎軽量鉄骨造(S造)
軽量鉄骨造とは、柱や梁などの骨組みに「鉄骨の厚みが6㎜未満」の物を使用した構造のことです。
アパートや小型店舗などの建物に使用されます。
木造より多少防音性が高く、鉄骨部分以外は木造と同じため、比較的安価に建設が可能です。
よく耳にする「プレハブ工法」は軽量鉄骨造で良く用いられるものです。
通気性が良くないという面や断熱性が低めというデメリットがあります。
◎重量鉄骨造(S造)
重量鉄骨造は「鉄骨の厚みが6㎜以上」の物を使用した構造のことです。
大型の建物に使用されることが多く、耐久性が高いものになります。
W造や軽量鉄骨造より建築コストがかかります。
◎鉄筋コンクリート造(RC造)
鉄筋コンクリート造とは、鉄筋とコンクリートを組み合わせた素材を使用して建築します。
鉄筋は引っ張る力に強く・圧に弱い素材で、コンクリートは圧力に強く引っ張る力に弱い素材ですので、互いに弱点を補っています。
防音性が高く、強度も高いのが特徴です。
通気性が悪く結露やカビが発生しやすいことがデメリットです。そして建設にお金がかかります。
◎鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
鉄骨鉄筋コンクリート造とは、鉄筋コンクリート造の芯部に鉄骨を内蔵した建築の構造もしくは工法です。
多様な鋼材を配置することにより、RC造に比べて柱や梁の断面寸歩を小さくできます。
そのほか耐震性や耐火性にも優れており、高層ビルなどの建築に使われます。
しかし、工期が長くなるなどデメリットもあり、建築コストもかかってきます。
◎アルミ造(AL造)
アルミ部材を使用した構造です。
鉄より軽く、さびにくいため、海辺などで最近使用頻度が高くなっている構造です。
量産化、増改築が容易であり、工期が短くて済むことも特徴としてあります。
強度は少なく、2階建て以下の小型な建物に用いられることが多いです。
◎コンクリート充填鋼管構造(CFT造)
コンクリート充填鋼管構造とは、鋼管の中にコンクリートを充填した素材を使っている構造です。
主に商業施設で使用されます。
鋼管の中にコンクリートを詰めているため、S造以上に柱を細くしても耐久性、耐震性に優れています。
◎コンクリートブロック造(CB造)
コンクリートブロック造とはコンクリートブロックを積み上げて建築する構造です。
日本ではコンクリートブロックを積み上げただけの建物は許可が下りないため、鉄筋が中に通っています。
小規模の住宅や倉庫に使われます。
耐久性・耐火性にかなり優れているうえ、防音性。断熱性も良いです。
RCよりも建設コストが安く済みます。
このような建築構造は「どのような物件を建てるか」「どこに物件を建てるか」「何を重視するか」など様々な要因で最適な構造が決まります。
物件を建てる場合は建築関係のプロに相談しましょう。
土地探しから建築関係プロのご紹介まで当社でも行うことができます。
お困りごとがありましたら、一度ご相談ください!